『CANCER』


                         sub title:   それは害悪

にっこり笑えば 誰だって 心が和らぐ
きらきら光れば 誰だって 好きになる
ふとした瞬間

積算された時間は天文学的数字になるから
累乗された時間がいっそう想わせるから
そして消えていった
気づいても 霧のように

表面と足裏なんて誰でも持ってる
わたしはあなたを信じてたよ
片方の手がとても綺麗だ
もう一方はどこへ行ったの


にっこり微笑むあなたが普通で
泥沼を探らないあたしが普通だった
積まれた信頼は砂の城

普通じゃないあなたを見失ってた
わたしはあなたを信じてた
消してたわたしが悪いだけ

信頼はしょせん
一瞬の夢


                         sub title:   害悪ってなにさ

何が正しくて 何が間違ってるかなんて
基準なんて何処にもないだろう
“良いこと”も“悪いこと”も全部同じことだったら
違いなんて欠片もない

一切が同じに見えるのに
区別して対処しろというのは不可能じゃないか
そもそも区別しろというのが不可能なんだから

為したことは結果として
“良く”も“悪く”もあるらしい
しかしこれはひとつの信条のゆえであって
非難される覚えはない


信条ひとすじ
ノルマがすべて


  某NHKのドキュメントを見て。