『花片の走馬燈』
sub title: Blue & CheryyBlossom
生まれ変われるのだとしたら
考えたけどよく分からない
そうやってまたこの思考から逃げる
金時計の針が時を刻む中
誰かの書いた書類の片隅に小さな落書きを見つけて思いに耽るような
そんな足取り
このまま地獄へ逝くのなら
これまで歩いてきた意味を見つけてみたい
桜並木が満開だといい
そのあたたかさはただ一つ理解し得る優しさだから
仄かな色に甘えて
道筋も覚えていない地図をたどろう
強い刺激を求めて
新しい標的を探して
少しずつ楽しみを増やしていった
退屈で何もない
つまらなくて眠くなる
けだるい毎日を過ごしてた
自分を信じ生きてきた
これ以下もなくこれ以上もない
立ってるこの場所には誰もいないいてはならない
この大空は何時だって何処にいたって
真に強き支配者のもの
踏み付けた白い花びら
雪のように降る儚いあたたかさ
土の奥底からあふれてくるようにながれてくる
この記憶は誰のもの
掌にふれた白い花びら
風のように触れる柔らかいさりげない
あたたかい儚いくすぐったいとてもとてもきれい
夢を見たような
熱が
沸き立つよう
この思いは誰のもの
このまま地獄へ逝くのなら
それでもいいと少しだけ思った
花びらの透き間にきらきら 光が射し込む
垣間見た青空がとてもきれいだ
世界中がこんなだったら
こうも手足が徒に赤く濡れていくことはないだろうに
小さな花びらを握り締める
心の中で何かが動いた
今更何を始めるの
金時計の針がただただ時を刻むその傍らで
あたたかな光をたたえて
芽吹く
伸びる
そして咲いて色づいて
生まれ変われるとしたら
青空の下
そこで桜はまた咲いているだろうか
sub title: Dark & Lotus
生まれ変われるのだとしたら
一言つぶやいて
そしてまた言葉は消える
あぶくのように世界は動き始めるのに
すぐにまた消えていく
世界はまた止まったまま
このまま地獄へ逝くのなら
これまで生きてきた意味をせめて見い出したい
蓮華の花を一つ手折って
その色の仄かさを走馬燈だと思って眺めた
わけもわからず あがいてきた
足音が聞こえない
世界は止まったまま
夢見たものはあったようななかったような
完全に無意識のままで夢うつつで
蓮華の花の海原に埋もれていた
ような気がする
夢見る夢は夢のように夢のままで
幻か現か
泥沼に足を取られて立ちすくんだままで
生か死か
これまで生きてきた確かな証が
この掌に在るのだとすれば
どうしてこの眼には写らないのだろう
泥の冷たさがひどく気持ちが悪い
これまでもしもこの命は
そもそも生きていないのだとすれば
蓮華の花片の片隅に
よみがえるような沸きたつような
光を放つ仄かな記憶
この想いは誰のものか
このまま地獄へ行くのなら
夢見た夢を夢のままに
掌に握りしめて離すずにいたい
散りゆく蓮華の花片に仄かに残る
温かさを覚えていたい
理由などあったようでなかったのかもしれない
冷たい泥の中で歩いてきた
足跡など残るはずもない
生まれ変われるとしたら
ただ握りしめて離さずに
生きる意味を見出せるような命が欲しい
それでも花片は散ることなく
美しいまま咲いている
世界はまだ止まったまま
某版権の某キャラクタイメェジ
……わかるでしょう。