『KARMA』

喋らなかったら
嘘をつくことも知ったかすることもない
意思伝達(communication)なんて
字面だけ伝わる 挨拶ぐらいでいい
首輪にしたプライド
これだけは譲れない
見栄を張る
隣であれってこうだよね えぇちがうって ああだこうだ
それはあぁこれだ よくやる間違いをしてる
教えてあげたいけど 後が怖いんだ
物知りと思われたら 知らないことが知れると 捨てられる
あれくらい怖いことはないのに

ねえでも他人(ひと)より多く知ってるって嬉しくない?

同じ話題(topic)が友情をつないでいくことぐらい 僕は知ってる
違う価値観がたまに上手く噛みあうことぐらい 僕は知ってる
ねえだけど 知らないことは苦しすぎる
嘘をつくことは 大嫌いなんだ
ねえだけど 知ってることはすごく嬉しくて
自慢なんて言葉 好きじゃないのに

能力(ちから)を評価して 実力こそすべて
特別扱いされたい 優遇(ひいき)がちょっと羨ましい
でも陳腐すぎるんだ 厭になるんだ
世界中でこんな思いしてるの 自分だけって思ってみる
でもそうじゃないから ますます厭になる

ねえ神様 どうしてこんな僕をつくったの?

同じ世界で同じ実を食べて同じように罪を知って
違う世界を生きるような君は僕と同じように罪の苦しみを知らないの
ねえだけど 全部僕次第
涙堪える僕さえ 運命のスパイラルを転げ堕ちる


怖くて蹲ったまま
心が軋むような音を立てる
緩んで 締めつけられて 息苦しいという
世界は歩調(pace)を変えないまま進み続ける
瞼を閉じるように
背中すら見えない
声を聞かせて とても寂しいから
心が
夢を見させて ここじゃ眠れないから
指先が

ああ ねえ
(karma)はとても見知った罪で澱んでく
それさえもスパイラル
外し方を知らないから プライドの首輪つけたまま
手を伸ばす
知ってることすら上手く伝えられないから
この指先から精一杯


嘘をつくことは大嫌いなんだ
その筋道(line)に真実をせめて 注ぎ込みたい

 


  若干 闇色の僕たちは とリンクしてるような気がしたので
  半分こして書き直しました